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川内倫子展「照度 あめつち 影を見る」
JUGEMテーマ:写真展
 
 恵比寿の東京都写真美術館2階展示室にて。
 マリバンさんにすすめていただいて、行ってきました。

201207111710000.jpg

 ところで、恵比寿に来るのはものすごく久しぶり。
 そして改めて恵比寿ガーデンシネマがなくなってしまった
 (いや、一応休館てことだけども…)事に寂しさを感じる。

 「おと・な・り」の初日舞台挨拶見るのに朝5時から並んだな〜。
 そんで見事に玉砕してこのファミマでメロンパンと写真集買った
 な、ということが懐かしく思い出されました。

201207111627000.jpg

 とかいうのは置いておいて。
 以下、写真展のとりとめのない感想。
 (本当にとりとめないです…) 

 あ、これから観に行こうと思ってる方は読まない方がいいかも。
 ネタバレなので。
 
 入り口を入って最初の1室の、同じ大きさに切り取られた写真が
 左右の壁に淡々と掲げられるさまを見て、もうそれだけでなぜか
 グッときてしまった。
 この写真たちにはタイトルがない。

 絵画展でも写真展でも、ついタイトルを先に見てしまう。
 その言葉から喚起されるイメージと、目の前にある作品とをつい
 結びつけてしまう。
 「悲しみ」と題された作品からは、中に悲しみを見出そうとするし、
 「ぬくもり」と題された作品からは、ぬくもりを感じ取ろうとする。

 だけどこの写真はすべて無題で、写真と写真の間に何も繋がり
 がなく、言葉とか物語を差しのべることはない。
 だけどひとつひとつが、ぞっとするほど、自分の中にある、記憶
 や想い出と結びつく画像なのだ。
 そしてこれは、自分だけでなく、多くの人が共通して持っている、
 共有している風景なのではないかと思わせる。 

 例えば学校の階段を上がる制服の足と光。
 制服を着て学校に通ったことがある人ならどこかでこれと似た
 光景を見ているはずだし、そういう経験がなかったとしても、
 何かの形で同じようなシーンを刷り込まれているのではないか。

 そういう既視感のある絵が何の言葉も持たずに並べられている。
 まるで頭の中にある記憶をあらわしているかのような、いや、記憶
 そのものを取り出したのでは、という錯覚にすら陥る。
 この作家のファインダーは全ての人の目なのかと。

 布の幕で仕切られた第2室は暗闇。
 ここには二つのスクリーンがあって、別々の映像が流れている。
 木漏れ日、冬景色、桶の中のカメ、さばかれてる魚、プール。
 映像には音がついていたりいなかったりする。
 ストーリー性はもちろんない。
 前後の繋がりと右の映像と左の映像とで絶妙に関連性がない。

 これは45分に編集した同じ二つの映像を左右で20分差をつけて
 流しているのだそうだ(ということを知らずに見た方がおもしろいと
 思います、書いちゃってごめんなさい)。

 映像は写真よりさらに「記憶」感が増す。
 夜に見る夢のようだ、とも思う。

 一周してまた同じ映像になっても見続けてしまう。
 ずっと見ていたいと思わせる。

 蟻がうじゃうじゃ密集していたり、ミミズが地を這っていたりする
 様子を見るのはあまり好きではないし、小鳥の亡骸や、片目が
 ないらしい猛禽類や、セミの死骸を虫が食い破ろうとしている様
 は普段なら目をそむけたくなる種類のものだが、なぜか夢中で
 じいっと見てしまう。

 美しいものと、美しくないもの。
 生きているものと、生きてないもの。
 死んでいるものと、今まさに生まれようとしているもの。
 地面と空。寒い日と暑い日。

 すべてがごちゃまぜに存在している。
 これが世界、言葉を通さない、言葉の輪郭を持たない世界なのだ
 と思った。だから先入観や好き嫌いの枠を外れたところで、それ、
 そのものとして受け止めていられる。

 まるで子どもの時のように、子どもの目のように。
 この道は初めての道、この場所は初めての場所。
 初めて見る生き物。初めて見る現象。初めての季節。
 そういった時代が私にもあり、誰しもにあり、世界はこんなふうに、
 あるがまま、そのままだった。

 言葉は便利なもの、便利なだけでなく素晴らしいものと思っている
 けど、世界をカテゴライズして細かく細かく分離に追い込む。

 言葉を持たない時代に還ることなど不可能だし、そうなりたいとも
 思ってないけれど、今の自分のままで、もっと心を澄ませ、視界を
 澄ませ、耳を済ませて、存在を、世界を受けとめたいと、そんな風
 に思わせた。

 そして久しぶりに写真を撮ってみたい気持ちになりました。
 私の一眼レフ、人にあげちゃって、もうないんだけど。
| 写真 | 17:52 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
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コメント
先日はありがとうございました!(くだらないことを話し過ぎたのでは?と少々気になってますが…)

川内さんの写真について、ああ、そうかも…と思いながら読みました。
私はちっともうまく言葉に出来ず「下書き」状態ですが、頑張ってUpしてみようか、と。

夏生さんの写真も楽しみにしています。
川内さんのようにシャッターが押せたらいいのにね。
| マリバン | 2012/07/13 8:59 AM |
☆マリバンさん

こちらこそ、ありがとうございました。
久しぶりにお会いできてゆっくりお話ができて
良かったです、楽しかったです。
写真展のことも教えていただいて、見ることが
できて本当に良かったです。

写真、ヘタクソだけど撮ってたんですよね。
ペンタックスの一眼レフカメラを愛用して「亀子」
と名前をつけてたりしました。
まだデジカメじゃなくフィルムだった頃です。
現像したものがあがってくるのがワクワク楽しみでした。
| 夏生 | 2012/07/13 7:16 PM |
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