スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

スポンサードリンク * - * * - * -

この世界の片隅に

JUGEMテーマ:映画

 

私の母は広島生まれ広島育ち。

母に広島なまりはないのですが、子どもの

頃は毎年、夏休みの半分を広島で過ごして

いたので「広島弁」は耳になじんでいます。

関西弁とも九州弁とも似ていなくて鷹揚で

独特なイントネーションがある、真似する

のは結構難しい言語だと思います。ドラマ

などで広島弁を聞くと「違うんだよなー、

文字面上はそうだけど、上がり下がりが

全然違うんだよなー」と思うことが多く。

けれどこの作品の中の広島弁はすんなりと

登場人物の言葉として入ってきました。

 

一回目は錦糸町の今はもうない古い映画館

で一人で見て、二回目は母と二人で横浜で

見て、三回目にもう一度一人で見ました。

 

そうかブログを休んでいたからこの映画の

感想をどこにも残していなかったんだ。

 

先日の地上波初放送は残念ながら見逃して

しまったので、公開当時の記憶を思い起こ

しながら、今日、8月6日という日に改めて

感想を書いてみます。

 

夏休み、草津の祖母の家を訪ねる場面。

ここは本当に自分のリアル夏休みin広島を

思い出してしまってじんわりします。食卓

の風景もお昼寝もこんなかんじこんなかんじ。

隣で見ていた母もここのシーンにぐっと来て

いたようでした。

 

漫画原作のアニメーション映画なのに、

見ているうちに実写映画を観ているような、

というよりは二次元ではなく三次元的な、

スクリーン上の世界と観ているこちらの

世界が地続きであるかのように感じられ

てくるのが不思議です。実写的な絵柄と

いうわけではないのに。


空襲がきて晴美さんを背にかばいながら、

すずさんが呆然と空を見上げ心の

絵の具で爆撃の色を描きだそうとして

しまうシーンが好きで、この作品の肝の

場面のようにも思います。


こんな、命の危機にさらされている時に、

自分はいったい何をしてしまっているの

だろう。


たよりなくあまり主張をしないすずさんの、

それは「業」のようなもの。すずさんが、

すずさんであるという証のような、生命の

根本から沸き上がる欲。今、目の前にある

場面を描きたいという、暴力的ですらある

衝動。


そして、全編を通して強く描かれているのも

この「業」というもの。そのか人がその人で

あり、人間が人間であるがゆえの。


戦争もこの「業」から生まれて、

大きな大きな業となり、ひとりひとりの

ささやかな生活と業を焼き壊す。


この映画を観て泣けてしまうのはなぜなのか

私にはわかりません。

一度目も二度目も三度目も、奥底から感情が

込み上げてきて、涙が出てしまった。

それはこの台詞がとかこの場面がとかいう

ように説明はできないのです。


のん(能年玲奈)さんのふやふやしてるのに

芯のある声が、すずさんという人物を確かな

手触りのあるひとりの人としてこの世界に

立たせていた、と思いました。 

 

 

夏生(なつを) * 映画 * 18:47 * comments(0) * trackbacks(0)

万引き家族

JUGEMテーマ:映画

 

「ワンダフルライフ」を観てファンに

なってから是枝監督の映画は映画館で

観るのを使命としてきたのですが、この

作品は結局観にいけませんでした。

パルムドール受賞の一報を聞いた時には

泣くほど嬉しかったのに。

 

これが公開されていたちょうど一年前、

自分の前に並べられた問題の量と、どれ

ひとつとして解決の糸口が見えないこと

に疲れ果て絶望感max状態で、この作品を

今観るのは自分的に賭けだなと思いました。

 

 

タイトルからして優しく平和で愛に満ちた

「家族」の話ではないだろうし(だいたい

あらすじは知っていたし)、そして自分が

抱えている問題、もほぼ「家族」の問題で

あり、心の中に常に暗いもやのようなもの

が立ち込めている状態で、この映画を観て

果たしてどうなのか、と。

 

おおげさに聞こえるかもしれないけど当事

の自分は「生」より「死」の方向を見つめ

ていました。それは精神を病んでいる時の

ように「死」に魅入られすべての選択肢の

中で「死」が一番ベストに感じられる、と

いうものではなく、もっと投げやりな、単

に「生」の方向を見ているのがしんどいから

いきおい「死」の方を見るはめになっている、

というものでした。「死」のことを考え始め

ると心のどこか健全な部分が吐き捨てるよう

に「雑だな」とつぶやいていました。そうだ、

それはあまりに雑すぎる、と思い直し気持ち

を立て直す日々でした。

 

あの頃にこの作品を劇場で観なかったのは、

やはり正解だったと思いました。

 

以下ネタバレを含む感想。

続きを読む >>
夏生(なつを) * 映画 * 16:50 * comments(0) * trackbacks(0)

ヒメアノール

JUGEMテーマ:映画

 

 

今日は思い切り酒を飲む、という日には必ずレジ袋の大き目サイズのものを

鞄にしのばせて出かけることにしている。これがあると、電車の中、駅の構内等、

人のいる場所で吐き気を催した時に大惨事にならなくて済む。実際何度か救われた

ことがある。

 

映画「ヒメアノール」を鑑賞するべく家を出る時、一人なのでしこたま酒を飲む気

はなかったが、念のためレジ袋を用意していった。

正解だった。観ている間、何度もこみあげてきそうになるものがあって、そのたびに

お守りのようにレジ袋を握りしめていた。一度、あるシーンで、これは本当にもうダメ

だと感じて、席を立ちかけた。エチケット袋があるとはいえ、映画鑑賞中の劇場で人が

嘔吐する音が聴こえたら嫌だろうし某かの匂いもするだろう。

 

そう、匂い。この映画には匂いがあった。

血の匂い。食べ物の匂い。死の匂い。悪意の匂い。絶望の匂い。悲しみの匂い。

具体的なものから抽象的なものまで、いちいち匂いがついていて、それが画面

から絡み付いてくるように存在を主張してくるので、本当にキツかった。

 

もう絶対に二度と観ないし円盤なんか買って家に置いておくのも禍々しく嫌だ

けど、すごい映画でした。

 

森田剛くん、すごかった(知ってた)。

夏生(なつを) * 映画 * 10:54 * comments(0) * trackbacks(0)

劇場版MOZU

JUGEMテーマ:映画

151201_125927.jpg


 グロシーン多目、と聞いて、ちょっとどうしようか
 と迷ってたのですがやはりここはドラマ版MOZU
 を愛する者の責任として見届けなければ、と決意
 し(大げさ)、「このシーンが一番グロい」という部分
 を友人にあらかじめ訊いてから劇場に臨みました。

 や、観て良かったです。楽しかった。友人の指南
 のおかげで大杉探偵事務所でのあれこれの部分
 はまるっと観ずに済んだので、それ以外の場面は
 まあ、大丈夫だった。

 感想を一言で言うなら「…無茶しやがって!!」
 です。色んな意味で。展開もむちゃくちゃだし、
 登場人物は主人公を筆頭に狂ってて無茶しか
 しないし、撮影という点においてもいくら海外ロケ
 だからってここまで無茶していいのか?レベルの。
 これは映画館で観た方がいいヤツです。

 以下、ネタバレあり。
続きを読む >>
夏生(なつを) * 映画 * 17:31 * comments(0) * trackbacks(0)

岸辺の旅

JUGEMテーマ:映画

 10月の終わりに、滑り込みで観てきました。
 
151028_141732.jpg 


 封切が10月1日で、まだ1か月も経ってないうち
 から1日1回朝のみ上映とかになっててびびった。
 黒沢清監督の作風は、やはり単館上映向けなの
 かなあと思いました。大きいハコですぐ終わっちゃう
 の勿体ない。

 この映画に私がキャッチコピーをつけるとしたら、
 「世にも奇妙で陰気なロードムービー」、といった
 ところでしょうか(そんなん誰も観ねーーーーー)。

 以下ネタバレ。
続きを読む >>
夏生(なつを) * 映画 * 19:17 * comments(4) * trackbacks(0)

この国の空

JUGEMテーマ:映画

http://kuni-sora.com/index.html 
150819_181125.jpg

「日本のいちばん長い日」と同じ日に
続けて観ました。なんとなく、この二作は
自主的同時上映で鑑賞すべしと決めてたので。

 どちらの作品も、1945年の4月から8月中旬まで
 を切り取ったお話で、二作を続けて観て終戦間際
 から戦争終結を告げられるまでの時間を二度繰り
 返した(ちょっと北村薫作の『ターン』の設定を思い
 出してみたり)かのような、重い疲労感を味わった。

 一方では天皇、閣僚、軍人、と、「お上とその周辺」に
 おいての戦争の終わり方、その攻防が描かれ、もう
 一方では庶民、いわゆる「下々の者」たちのの世界に
 おける、戦争中の日常が描かれている。

 以下は「この国の空」の感想、ネタバレ。

 あ、そうだ、その前に。
 この映画、かなり画面が暗いので、近眼の方は後方
 の席からだともしかしたら見えづらいかも…。
続きを読む >>
夏生(なつを) * 映画 * 00:29 * comments(0) * trackbacks(0)

愛を積むひと

JUGEMテーマ:映画

 観てきました。 

150625_082129.jpg

 観終わった劇場内、相当なおしめり感で、湿度が
 若干上がってたと思う。あちらこちらですすり泣く
 声が。

 選んだ映画館のせいもあると思うが年配の女性
 の割合が高い。若い人、男性、あまり見当たらず。

 初登場第6位ってどうなんだろ。
 まあ、さほどヒットを期待されてるっていう映画で
 もないよね。某所のレビュー見ると高評価みたい
 だから、私、主演の人のファンだけど率直な感想
 を書いてもいいよね。ごめんね、浩市…。 
続きを読む >>
夏生(なつを) * 映画 * 20:30 * comments(4) * trackbacks(0)

駆込み女と駆出し男(2回目)

JUGEMテーマ:映画
 
150624_193659.jpg

 2回目観てきました。
 1回目観た時の感想に明らかな間違いがあり、
 開始早々焦った。
続きを読む >>
夏生(なつを) * 映画 * 20:06 * comments(0) * trackbacks(0)

海街diary

JUGEMテーマ:映画

 製作発表から一年。
 公開の日を心待ちにしておりました。
 是枝裕和監督の最新作。

 パンフレットがペラッペラでびっくりしたわー。
 この紙質とこの薄さで720円は高いと思った(笑)。

150618_172957.jpg

 http://umimachi.gaga.ne.jp/


 映画鑑賞と合わせてこちらもやっと購入。
 


 まだ全然、手を付けてないですが。
 ページをめくってもめくっても是枝監督のことばかり
 なので、幸福すぎて、勿体なくてなかなか読めない。

 以下は映画感想…になってないかも。
 ネタバレは一応ありです、ご注意ください。
続きを読む >>
夏生(なつを) * 映画 * 18:38 * comments(11) * trackbacks(0)

駆込み女と駆出し男

JUGEMテーマ:映画

 よ、よ、よ、良かった!!
 面白かった。もっかい観たーーーい!!

150618_172933.jpg

 http://kakekomi-movie.jp/

 映像の美しさと飛び交う言葉のリズムの心地
 良さが、まだ余韻として残ってる。
 
 もっと早く観に行けばよかったです。
 以下感想ネタバレ。
続きを読む >>
夏生(なつを) * 映画 * 17:06 * comments(2) * trackbacks(0)
このページの先頭へ